初冬蚕がやってきた。そして、晩秋蚕は旅立つ(初冬1~7日目)

9月30日 午後1時
今年の最終シーズンとなる初冬期のお蚕がやってきました。
いわゆる初冬蚕(しょとうさん)というやつです。

通常、前のシーズンの繭が出荷されてから、次のシーズンのお蚕がくるのですが、この晩秋期から初冬期にかけては、晩秋期の繭が出荷されないうちに、初冬期のお蚕がやってきます。

ということで養蚕農家は大忙し。。。たいていの養蚕農家は、田んぼもやっているので、稲の収穫がさらに追い打ちをかけます。さすがに自分の師匠も、先日伺った際には疲れを隠せず・・・といった様子でした。


ちょうど遅れに遅れた晩秋期のお蚕がいたので、着いたばっかりの初冬期のお蚕と比べてみました。


大きいのが小さいのを捕食するのでは!?と疑うほど、サイズが違います。。。

卵から生まれたのお蚕はありんこに似ているため(?)蟻蚕(ぎさん)というのですが、そこでの体重を1とすると、一番大きくなる時期の体重は10,000。そう、一万倍です!

どうりで一日ごと、ときには半日見ないだけで成長を実感できるわけだ・・・


てなようなことを偉そうにいつもの小学生たちに説明していたら、そのなかの一人が「紙ちょうだい」と言って、自分の説明を書きだしました。上手な絵も添えて!


かのバートランド・ラッセルは、自分の関心を内へ内へと向けることなく、外界・外物に向けることこそ幸福の秘訣だと(たしか・・・)言いましたが、それを誰彼にいわれることなく、実践している子どもの活き活きしている様子をみると、ラッセルのいわんとしていることも頷けます。

「たまぁにせっかい」が愛らしい(笑)
そう、この「たまぁに」が非常に大事なのですよ。


さて、今日はお蚕の繭が入った回転まぶしの木枠からまぶし(仕切りの入った道具)を外す作業をしました。


中央に積み重なっているのがそのまぶしです。
量が少ないのでこのくらいで済むのですが、自分が春シーズンお世話になった農家さんではこのような状況になります。


パノラマ撮影をつかって撮ったのは、ネパールのヒマラヤの山々とこのまぶしの山くらいです(笑)

まぶしは軽トラにのせて、繭をかき出す機械のある場所まで運びます。


秋の長雨や毎日の小学生の襲来などで病気が出ないかと心配したのですが、大きな病気も出ずにここまで来れました。

後は、かき出す作業(「繭かき」と言います)のみです!
最後の最後でしくじらないよう、がんばります。

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