春蚕開幕!


長らくご無沙汰しております。
一昨日から春のお蚕が始まりました。

半年ぶりのお蚕ということで、ここはこうだったよなと昨年とった記録を確認しながら作業しています。

そして、いよいよ今年は地域おこし協力隊としての最後の年です。
しっかりこの地で自立できるように、この身分だからこそできるトライや準備をしていきたいと思います。


桑も青々と生い茂り、風は少々強いですが、近頃は良い天気の日が続きます。

最盛期はバッグミラーもサイドミラーも役立たないほど桑を積んでいく軽トラックですが、まだお蚕の小さいこの時期は安全です。去年は二回も軽トラをへこませたので、今年は皆無で、、、というのが今年の目標の一つになっています(笑)


夜、クローズアップ現代でお蚕のことが取り上げられていました。
「日本の切り札」と銘打っているではありませんか!

番組では遺伝子組み換えカイコを用いて、新たな機能性素材(ワイヤーより強い糸)や医薬品を作っていこうとする動きに焦点をあてたものでした。


実際に、今「蚕業革命プロジェクト」と称して、国や県などの研究機関や企業が肩を組んで、お蚕の飼育工程におけるオートメーション化を図りながら、お蚕のシルクやタンパク質を活かした新産業を創出しようという試みがなされています。(上記資料は農林水産省から)

それでは、その新たな用途とは?

ヒト用医薬品(抗がん剤などの抗体医薬品)、動物用医薬品(ウシ乳房炎の治療薬)、診断検査薬(骨粗鬆症検査薬、イヌ炎症反応測定試薬)、化粧品、工業品(シルク製の車のボディや建材)、医療用素材(軟骨再生スポンジ、人口血管)...

自分がこれまで集めてきた資料のなかから挙げると、これくらいのものが現にいま作られているとのことでした。

このプロジェクトによって、外国からの輸入に依存している抗がん剤等の医薬品が自国生産できれば、そして、その益が地域や農家に還元されれば、養蚕は文化遺産ではなく蚕業として認められることとなります。

こういう流れのなかでは、「各家々で飼うような養蚕のかたちはなくなっていくのではないか」などと少し思うところもありますが、シルクの出口については考えなくてはならないところなので、シルクの使われ方の広さを見習って、多方面の人の話を聞いて可能性を見出していきたいと思います。


中継の前橋では、遺伝子組み換えカイコに桑をあげていました。


最後に紹介された糸井さんの熱が伝わってくる言葉が印象的でした。
さあ、自分も桑をあげにいってこよ~。

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