いよいよの1月がはじまりました。


みなさん、明けましておめでとうございます。

気温が下がり、温度が安定する12~1月はお酒づくりの繁忙期。
いよいよ大吟醸の仕込みがはじまりました。

お得意の(?)メモ帳片手に言われたことをメモろうとしたところ、「大吟醸はスピードが命。記録する暇なんてないぞ!聞きながら、口を動かしながら、手足を動かせ」との杜氏さんからの激が・・・

そろそろ、ブッキュシュな自分から脱皮しなくてはいけない気がする今日この頃です。

さて、酒蔵にお世話になって2ヶ月弱、なぜ見習いの自分が、一番高級な大吟醸づくりにたずさわれるかというと、それはもう完全にここの酒蔵のご厚意なのですが、この大吟醸における作業こそがお酒づくりのイロハの「イ」だということで、この一連の流れを経験すべしとの命をうけました。

かの有名な某山口県の酒蔵も、酒づくりの経験の浅い人にも大吟醸をしっかり作らせるそう。


この記録用紙は、かつては門外不出であった諸々の記録。

かつては出禁であったのに、なぜ今こうして外に出せるかというと、7~8年前から、全国の酒造メーカーさんが尻すぼみする日本酒業界に危機感を覚え、「技術や作業記録を公開して、全国的に良いお酒をつくっていこう」という流れが生まれたからとのこと。

各レストランのレシピを公開・共有して、グルメの町としての起立に成功したスペイン(だったような・・・)の町の事例ととても似通っていて、非常に面白い!と感じました。

とはいっても、この記録通りやっても、蔵の立地する環境や作業する人のさじ加減等々によって、同じ酒にはならないみたいです。なな、なんと!

いろいろな要素が組み合わさって、味が変わっていく日本酒。
まだまだ、この世界の縁の外から覗きこんでいる自分ですが、しっかりかかわっていきたいと思います。


今晩は、杜氏さんと次期杜氏さんと蔵に泊まり、翌朝の作業に備えます。

ちなみに、これよく間違われるのですが・・・
(というか、自分もここで働くまで勘違いしてたのですが)

杜氏は酒造りの最高責任者であって、蔵に一人しかいません。酒蔵で働く人すべてが「杜氏」ではなく、その下に「蔵人」という酒造りの職人さんらがつくのです。杜氏さんは、大工でいうところの棟梁という感じです。

南部杜氏(岩手県)、越後杜氏(新潟県)、但馬杜氏(兵庫)という呼び名があるように、杜氏も全国に分布しており、歴史も非常に面白いです。

また、いつか紹介できればと思います。

それでは、夜の酒蔵の雰囲気を感じつつ、床に入ります。
みなさんも良い週末を!

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