新潟から俳人の方が見える
先月の28日、無事に初冬蚕の繭を出荷することができました。
結果としてはまずます。温度のとり方が悪かったのか、晩秋蚕より量がとれませんでした。
課題をつぶして次に活かしたいと思います。
次にお蚕の姿を見ることができるのは、来春。
来春以降はある程度大きな規模で飼育するので、冬場のうちに新たな飼育部屋の準備を進めていく予定です。
さて、お話変わりまして、初冬のお蚕を飼育中、「新聞をみて、(お蚕を)見せてもらいたい一心で来ました」という新潟の俳人の方がご夫婦で見えました。
ちょうどそのときは晩秋蚕の繭と初冬の小さいお蚕がいたので、グッドタイミング。
お蚕についてたくさんご質問され、名残惜しくお別れしました。
そして、数日ばかり経ち、封筒が届きました。
開けてみると便せんに俳句が一句。
ご本人の了承もとれましたので、ここで紹介したいと思います。
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故郷は 海辺の町と秋蚕(あきご)飼ふ
寝袋の飼屋泊りや 秋蚕(あきご)飼ふ
無垢の糸吐いて蔟(まぶし)の晩秋蚕
秋繭の無垢の色を手のひらに
晩秋蚕糸を吐く頃 素十(すじゅう)の忌(※ 高野素十は高浜虚子の高弟で10月4日が命日)
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句会にも出されたようで、蚕を飼った経験の方が2名おられ、とても懐かしがられたそうです。
何かと何かがつながり一つの結節点に。
このご夫婦の顔を思い出すと自然に力が沸いてきます。
今後、お蚕がどんな出来事を運んでくれるか、楽しみにしながら来春を待ちたいと思います。
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