お蚕さんがやってきました(晩秋蚕1~2日目)

9月11日(日)15:00
7,500頭のお蚕さんがやってきました。
ぎゅっと密集して運ばれてきたので、半分に分け分けし
 かごの上でひろげてやります
ここでお蚕の周りに見えるうぐいす色のものは何か分かるでしょうか?

ここまで大きくなるのにお蚕のえさとなっていた人工飼料の食べ残しです。このまま放置しておくとカビが生えたり、病気の発生源になるので、捨てます。

では、こんな人工飼料のさざ波に乗っているお蚕さんたちをのけて、どうやって人工飼料のみを捨てるのでしょうか?
じゃん、使うのはこの道具です。
A・M・I、そう「網」です。
お蚕のぐんぐんと上にのぼっていく習性を利用して、網を敷き、お蚕さんだけを釣りあげてあげてしまうのです。お蚕がだいたいみんなこの網にのぼったら、網を外し、下に残った人工飼料を土中に捨てます。という訳で、命名されたこの網の名は「釣り網」-まさに・・・、ですね。
そして、お腹を空かしたお蚕さんに桑をあたえます。

桑は、この日の朝、自分が使わしていただいている桑畑からとってきたものです。
ここで、私は大きなミスを犯してしまいます。


養蚕にかじったことのある人なら(そんな人なかなかいないとは思いますが・・・)、上の写真を見て分かるでしょうか。

本来であれば、なるべく先端に近いやわらかい桑をとるべきところ、完全に根元に近い硬い桑をとってしまったのです。散々、方々で言われてきたのに、、、痛恨のミスです。
とってきた桑を「押し切り」という道具で、細かく裁断。このときも、まだミスに気付づかず・・・
ふとミスに気付いたときには、2回目の桑をあげていました。。。
完全に自らの手落ちが露見した1日でした。
翌日、お蚕さんはそんな自分を上目で?睨みつつ、脱皮前の新しいからだをつくる状態に入りました。ねむっているように見えるので、これを「眠(みん)に入る」と言います。

この眠からあける、言うところの脱皮が終わるまではここから丸1日近くかかります。この眠のあいだは、何も食べないので、養蚕農家のつかの間の休憩になります。(とはいえ、温湿度の管理、状態チェック等、気は抜けないのですが・・・)

次回は、今日(9月13日)ここを訪問してくれた人からお聞きした、甘楽町養蚕よもやま話をお送りしたいと思います。その人やここの地域ならではの面白い話を聞くことができました。

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